私は競馬関係者とマージャン(レートはもちろんデカリャンピン以上が当たり前で、一晩でン百万単位で金が動く事もざら)を囲んで交流を深めているが、彼らは直ぐにアツくなるタイプが非常に多い。例えば、現役時代に「名伯楽」の名を欲しいままにしたS元調教師などは、そのポンが有効か?チーが有効か?(ポンとチーではポンの方が有効なのだが、現在は先に宣言した方が有効という風習になっている)で揉めに揉め、結局それが通らずS師は調子を崩し、大敗(もちろん大金を失った)を期した。その揉めた相手が大手H新聞の取締役。その為、一時そのH新聞はS厩舎から出入り禁止を食らった事があるのだ。マージャンは遊びだが、現実に大金が動くだけにその反動は公私ともにあるのだ。彼らに「公私混同はご法度」なんて言葉は存在しないのだ。
そんな事件を目の当たりにしたこともあるが、私は厩舎関係者とマージャンをやる場合、場面によって意図的に振り込んでやるようなことをする。
二冠馬を輩出した、かの有名なT元調教師が健在だった頃の話である。勝っていた私は、負けていたT師に意図的に振り込んだのだ、それを境に私の運は急降下。結局、お開きの頃には1000万円近く負けていた。すると、私が振り込んでくれた事を察知していたT師は「鉄板のレースを教えるさかい、それで回収せえや!」とある情報を教えてくれたのである。そのレースが京都で行われた嵯峨○特別だった。この時、教えてもらった馬は6番人気で単勝2970円の馬。単勝に100万円ぶち込み、簡単にマージャンの負けを回収し、プラス2000万円を稼いだのだ。
T師といえば、今の現役のM調教師ともマージャンをよく囲っていた。この2人の場合、マージャンの貸し借りがレースに影響する事がよくある。そのM師が大敗し、手持ちの金で払えなかった時の話だが、「翌週の○○(レース名)で、俺の馬が展開壊して×××(T師の馬)を勝てるようにするわ。最後も必ず引くから、それでチャラにしてくれや!」と取り決めをする具合である。当然、そのやり取りを目の前で聞いていた私は、そのレースでしっかりと儲けさせてもらったのは言うまでもない。
マージャンとは言わず、現生の貸し借りを競馬で返すのは、この2人に限ったことではないのだ。そんな事がまかり通っているのが競馬界であり、私が美味しい思いができる元ネタなのだ。
そんなわけで、私はマージャンを通じて人脈をさらに広げ、そこで得た情報を馬券に役立てている。T師の様に振り込んで情報をもらう場合もあるし、逆に勝って負け分を情報でと言うことも。私にとってマージャンとは営業であり、情報収集の場であり、仕事なのだ。
営業といえば、女を紹介するというのもひとつの営業だ。特に騎手なんかは閉ざされた世界で思春期を過ごす為か、その反動は物凄い。あの有名騎手が有名AVのファンと聞きつければ、そのAVとの合コンをセッティングする事もあり、貴重な情報も入ってくる。今では、逆に女を紹介して欲しくて、有力な情報をわざわざ私の元に連絡してくる騎手さえ多数存在しているのだ。
余談になるが、ギャンブル・女といえば厩舎関係者のみならず、北海道の牧場関係者にもバクチ好きは多い。あるとき、私はある大馬主のO氏に誘われ、生産者の宴会に参加した。で、そのあとギャンブル大会になったのである。参加者には、O氏とその実弟、同じく大物馬主のY氏とD氏がいた。
当初、彼らはオイチョカブをやっていて、好調だったのはO氏弟。逆に不調だったのはY氏だった。で、結局パンクしてしまったY氏。O氏に「明日返すから、タネ(現金)を回してくれ」と言った。するとO氏「負けた奴に金を貸すとツキが落ちる」といって取り合わなかった。さらには、オイチョカブで金のやり取りが面倒くさくなった彼らは、ジャンケンでヅク(10万円を束にしたもの)のやり取りをはじめたのである。まったく、とんでもない連中である。もちろん、その周りには下着?と疑うような露出の高い女をはべらせ、「勝った!負けた!」での乱痴気騒ぎ。チップをあげたり、そのままベッドに向かったりとまさに金にモノを言わせたハーレム状態だ。
そして、前述の生産者のうち、もっともギャンブルが好きなのはO氏である。彼は「ウチの牧場の収支に、マジで”馬券部門”を作ろうかと思ったほど」と豪語するギャンブル猛者で、あまりに馬券が当たるということで国税局の査察が入ったほど。なお、O氏は社○グループとツーカーの仲なので、濃いインサイダー情報が入ってくるため、それを馬券に役立てているのが的中のコツ。ちなみに、私もO氏から情報をもらうことがある。例えば昨年の神戸新聞杯で、ダントツ1番人気のメイショウサムソンを差し置いて、「頭はドリームパスポートで鉄板」という情報だ。もちろん結果から見れば人気決着だが、頭固定で点数を絞っての大勝負で大儲けすることができたのだ。そのO氏は泥棒に狙われるような超が付く豪邸に住んでおり、ある時は泥棒を撃退して一躍名を馳せた事もある。
こんな世間とはかけ離れている人達と付き合っている内に、知らず知らずの内に自分もVIPな生活を送っているようになっているのだ。例えば、競馬開催各地にマンションがあり、1つのマンションには1ヶ月も滞在していないだろう。また、海外で大きなレースやセリがある場合は、ファーストクラスでの移動、現地では五つ星ホテルに宿泊し、女やギャンブルで一晩中遊びまくっているといった具合だ。
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