競馬の神様と呼ばれた故・大川慶次郎氏が、かつて、競馬予想に「展開」という要素を初めて組み入れ、大きな評価を得た。今考えると「何を当たり前な」と思われるかもしれないが、昔の馬券予想など、そのレベルだったのだ。
それが今はどうであろう。展開や血統なんてのは古い話。現在、最もポピュラーなのは、馬の能力を数値化した「スピード指数」である。この指数により、馬の能力がほぼ把握できるようになり、予想の質は格段とレベルアップしたのである。
その結果どうなったのか?正しい指数を算出できる人間のみが儲かるようになり、さらに、その指数を使用する者が増えたおかげで、的中しても配当はつかない。ギャンブルとしての魅力は半減した。
この兆候をJ○Aが黙って見ているわけが無い。そこでJ○Aが考えたのが、レースそのものを操作することである。例えば、超高速馬場にすること。時計が速くなると、記録的なラップが続出したり、能力の低い馬も好時計を出せるようになり、指数の信頼性が落ちる。指数派の人間にとって、今の高速馬場だらけの競馬は頭の痛いところであろう。
他にもJ○Aがレースをいじる例を挙げると、馬場の内と外に差をつける、枠を操作するなど、手はいくらでもある。こうして、いろんなトラップを仕掛けて、レースが単純に能力通りに決着することを防いでいるのだ。その理由は、競馬をギャンブルとして成立させるためである。
さて、レースをいじるのは、何もJ○Aだけではない。いわゆる「競馬関係者」というやつも、裏で競馬を自由に操っている。競馬は東西ともに、一つのトレセンに囲われている、いわば「ムラ社会」である。1年365日、ほぼ顔を合わせて生活しているものたちが、週末は真剣勝負をするライバルとなる……わけがなかろう。確かに、一部仲が悪い者もいるが、基本的には顔見知り同士が、助けあって生きているのだ。例えば、障害騎手。彼らは、一つのサークルのようなものを形成しており、そのものたちが一緒にレースをしているのだ。そんなレースを、毎回真剣勝負と思って馬券が買えるだろうか。こんなシーンが、競馬全体に散りばめられているのだ。引退騎手や調教師の馬が激走して、毎年話題になるが、こんなことは日常茶飯事行われているのだ。
さらに大がかりな仕掛けをできるのが馬主である。とくに独り勝ち状態にある社○系を中心にしたグループは、高いクラスになればなるほどレースにおける自分の軍団の占有率が高まり、レースを操りやすくなる。ここで、アナタが一つのレースに、多くの関係馬を出走させたとしよう。全ての馬を仕上げて、真剣勝負をさせるだろうか?きっと、この馬を勝負させ、こっちの馬はあそこで勝負と、うまく分けるだろう。実際には、そのようなことが毎度のレースで行われているのだ。
さらに現在の経済状況を考えてもらいたい。世の中は少しずつ景気が上がっているというが、それは一部の企業が大きく儲かっているに過ぎず、まだまだ経済的に苦しんでいる馬主は多いのだ。こうなると馬を買ってもらえない。困るのは牧場である。この解消のためにできること。それは馬主の馬を勝たせること、そして馬券で儲けさせ、そのお金で馬を買ってもらうことである。そのためにも、レースを操れる状況をつくることは大切なことである。
いろいろと書いてきたが、一体何を皆さんに言いたいのか。それは、「競馬は能力勝負ではない」こと。そして、「何かの力によってつくられている」ということである。だから、いくら競馬新聞を読み込もうが、レースを何度も見返そうが、スピード指数を極めようが、仕組まれたレースの前では、全て無駄になる。これが、競馬の最前線で生きてきた私が、皆さんにできる最高のアドバイスだ。
馬券で儲けるのはただ一つ、「このレースで何が仕組まれているのか?」、この「仕組み」を知らずして、馬券で儲けることはできないのだ!
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